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ぬれマスク」でかぜを予防する
かぜ予防の一つの方法として「ぬれマスク」があります。
普通の木綿のマスクを濡らして睡眠中に着用するだけで、かぜの症状が進み易いこの時間帯に
上気道を潤すとともに、鼻に空気をいきわたらせてうっとうしい気分を
和らげてくれます。みなさんもぜひおためし下さい

 「かぜかな?」朝、おきがけにこんな経験をしたことは
ありませんか。どうやら夜中にかげの症状が進みやす
いことと関係がありそうです。じつは、こらには二つの
大きな原因があったのです。
 一つは、睡眠中は鼻の粘膜からの液体や唾液があ
まり分泌されません。また無意識なため嚥下(えんげ)
という飲みこむ運動が行われなくなります。そのため
鼻やノドの自浄力、免疫力が低下し、かぜウイルスが
繁殖しやすくなります。
 ふた妻は、睡眠中には副交感神経が優勢になって
いてその支配を受けるリンパ球の活性が高まってい
ます。リンパ球はウイルスなどの極微小な異物に対
処する白血球ですから、夜中にその感染を受けると
昼間よりも余計に防衛反応を起こします。その結果
発熱物質や炎症促進物が多量に放出され、頭痛や
ノドの痛み、鼻水、鼻づまりなどの症状として朝気
づくことになるのです。
 したがってかぜの予防は睡眠中に行うのが効果的
です。 しkし、そう簡単にできることではありません。
そこで、「むれマスク」によって上気道になるべく水分
を送ってやることと、鼻呼吸によって空気をすみずみ
まで行き渡らせることで、鼻を爽快に保つことが必要
なのです。
かんたん!ぬれマスクの作り方
@マスクを水で濡らして軽
く絞ります。冬はお湯を使う
Aマスクの上部1/3を外
側へ折り返します。こうすると寝ている間も安定して装着できます。
B「ぬれマスク」の出来あがり
寝る前に
ぬれマスクを
着用しよう
マスクの素材は綿100%
がベスト、吸湿性、親水性
が高く、アレルギー源にも
なりません。
寝ている間も鼻を覆わない
ので、息苦しくありません。
ガーゼに含まれた水分を、
吸気により水蒸気として吸
引して引っ張り出す効果が
あります。
●起きている間は、マスクを
折らずに鼻を覆ってしまって
もさほど息苦しくないはず
です。
かぜ予防だけじゃない。「ぬれマスク」にはこんな効果も。
@咽頭・声帯を保護します。
ぬれマスクによって湿気を与えられ
た空気が、気道全体に行き渡るため
これらの器官も優しく守られるのです
A頭痛や花粉症を軽減する効果
鼻と副鼻腔の周辺には自律神経の
末端がはりめぐらせれていて、空気
が行きわたるとそれらが円滑に働く
からです。
B口呼吸を予防します。
ぬれマスクは必然的に鼻呼吸を
促進します。口元の締りを良くした
り、気分を爽快にしてくれます。
             文:臼田篤伸(臼田歯科医院院長)